作品テキスト
ひとつの巣で育った
三人の子が
それぞれの空へ
飛び立つ。
父は家の中に残り、
その翼を見上げる。
誇らしく、
そして少し寂しい。
旅立ちを生涯描いてきた画家が、
こんどは子の旅立ちを描いた。
けれど、飛び立つということは、
よく育ったということだ。
枯れ草色の空に、
三羽の鳥。
父が残した
もっとも大きな甲斐である。
主要文脈
邊時志は、済州の風土を単なる背景ではなく、存在の条件として描いた韓国の近現代画家です。孤独、待つこと、風、枯れ草の色を通して、地域性と世界性を結ぶ韓国モダニズムのグローカルな美学を築きました。
画家済州日本ソウル秘苑(昌徳宮後苑)近代現代芸術美術
